切なさの戯れ 


そう悪い人生じゃなかったよ

笑っていえる最期を迎えたならどれだけ美しいだろう
きっと隣にいる君はできるんだろう
同じ言葉じゃなくても綺麗に思い出になっていくのだろう
寂しいなんて思わないよ ただ少し悲しいだけ
まだまだそんなこと考えなくて良いって
言い切れない自分がいるから こんなこと思ってしまう
話したらきっと笑うだろう
そんなのらしくない、って
君の前じゃ自分らしくなんて分からなくなるぐらい
戸惑ってしまう
その胸に顔を押さえつけたときだって
君はずっと前を向いていたんだろうね
鮮明な景色が見えたかい?
それとも少し滲んでいたかい?
今日ばかりは泣いても良いなんて言ってやらない
慰める術なんて知らない 自分が泣いているのだから
この涙すら悟っていても何もないふりしてくれて
君はこの瞳に背を向けて行ってしまうのだろう
引き止めることができたら 何か変わったのだろうか?
一緒に逝くことができたら こんな思いはなかったのだろうか?



違う それは違うと思う
そんなことをしたら君はきっと失望するだろう
らしくない、と怒るのだろう
すぐにはまた出逢うことはできないだろうけれど
そうは待たせないよ
夢でも現実でも 生を得ても死を得ても
君の隣ほど居心地の良い場所は無いだろう





2007.09.15 アヤメ