雫の始まり 


羽のある鳥のように高く飛べたら
何か少しでも変わることができたかな
さよならを告げた後 歩き出す力があれば
躊躇いなく明日を迎えたかな
大空の真下にいる僕はとても小さくて
時々惨めで 時々その青に飲み込まれたいと願う
あたたかな音だった 夏風に揺れる風鈴
すずしく奏でた 氷のとける音

取り残されないように走ってきた
いつも取り残されていたのだけれど
ついていくことに疲れちゃうんだ、と笑ったら
じゃあ息抜きをしよう、と手を繋いでくれた
ためてた言葉言っても良いんだよ
笑ったりなんかしないから
そんな言葉一つに救われてしまうから何も言えず
夕日をなぞって 鼻歌を歌って

世界を嘆いたから 世界に嘆かれていたのかも
何も絶望することなんてなかった
こんなにも太陽は眩しくて 月は美しくて
風と緑が良く似合う
ゆっくり歩いていただけでいつの間にか困難は過ぎていた
振り返れば煌くから その輝きに手を振って
僕らしい下手な積み木を積んでゆく




2007.08.23 アヤメ