そりゃあまあ、いつものことですよ。
今風でいうとパシリ?あ、もうそれも古いですかね?
どうも流行にはついていけないんで、古臭くて申し訳ない。
たまには『流行』とやらをじっくり楽しんでみたいんですよ。
でもそんな暇ないんです。パシリですからね。
1つ終われば1つ言われる。
1つ終われば5つぐらい言われるときもありますよ。
んで、俺のしたことは全部彼の功績なんです。
まあ別にいいんですけどね。
悔しいことに彼はお礼を言わない人なんです。
何かし終わって報告しに行くと
「それぐらい当然だろう」
なんて目で見てきます。むしろ言ってきます。
逃げたしたくなるときもありますよ。
それもまあ我慢してきたんですが。
今日こそは無理です。
山積みの難題。どうするよコレ。
逃げ出そうかと通った部屋にふと彼の姿が見える。
隙間から覗くなんて悪趣味、だと思うかもしれませんがやりますよ。
これで彼が仕事してなかったら、もう逃げちゃいます。
それがまあ悔しいことに彼も熱心にやってるわけですよ。
俺よりはるかにつまれてる書類と戦ってるわけです。
それじゃここで逃げる俺は本当に駄目な奴になるじゃないですか。
悔しいからやってやりますよ。ええ、やりますとも。



くったくたになったけど、出来上がったんでそれを持っていく。
相変わらず無愛想な顔。疲れてた俺はもう冗談とばす余裕もなくて
黙って部屋を出ようとすると一言。
「すまない」
なんて聞こえたわけです。空耳じゃないですよ?
こういうときは「ありがとう」ですよ、って笑ってやるんです。












だからアンタには敵わない