2度も真っ赤な花を咲かせた。
1度目はとても美しくて、2度目はもっと美しい。
「好きだよ」
君は私にそんな言葉をくれる。
嗚呼、それなのに。
それなのにどうして貴方は4日も帰って来ない?
1日後、明日への期待と共に眠る。
2日後、明日こそは、と不安を抱いて汗ばむ。
3日後、恋しい恋しいと疼いて眠ることができない。
今夜、貴方を探すために裸足で外へ向かう。
なのに目の前のドアがガラリと開けられて
「ただいま」
と貴方は普通に微笑むものだから私もおかえり、と笑う。
「どうして帰ってこなかったの?」
「少し忙しくて…これ、帰り道に」
「まあ、なんてきれいな花!」
貴方は赤い花を私に差し出す。
私はそれを喜んで受け取る。
「肌身離さず持ち歩くわ!本当に嬉しい!」
あの花は 君の赤私の紅誰かの色
「どうして…?」
「この女がいるから貴方がなかなか帰ってくれないんでしょ?」
「それは…」
「貴方は優しいから憂いのある子を無視できないんでしょ。もう大丈夫」
なんでそんなに怯えた目でこっちを見るのか。
私は貴方の邪魔なものを代わりに消してあげたのに。
「ひっ…人殺し!」
「…!」
「お前は人を殺した!警察に……」
「何を言ってるのか分からないなあ」
私に背を向けて走り出そうとする貴方。その背中を力いっぱい刺す。
倒れながら貴方はゆっくり口を動かす。
「愛してる…?当たり前でしょう?私もよ」
するとまるで化け物を見るような目で見て、貴方は目を閉じる。
「ああ、あの女を殺した刃にはあの女の血がついてたのにそれで貴方を…汚らわしい。
でも貴方の血は私の中に。天国という誰も還ってこないほど住みやすい場所で愛し合いましょう?」
私は私に刃を刺す。
3つの血を浴びたあの花はあの日よりも艶めいて美しかった。
貴方が最後に「人殺し」と言ったのは百も承知。それが愛の証。